設計者・部品選定者なら知っておきたい
【締結具：ファスナー】の基礎知識

ファスナー（Fasteners）とは、筐体に取り付けた扉や蓋、パネルをしっかりと固定しつつ、必要に応じて開閉や取り外しが何度でもできる留め具です。
種類や選び⽅などの基礎知識に加え、幅広いサイズ展開や耐振対応、クリーンルーム対応といった特殊仕様の製品もご紹介します。

締結具のファスナーとは、筐体に対して家具やパネル・装置の蓋・扉・カバーなどを固定しつつ、何度でも⾃在に開け閉めできるようにする留め⾦具のことです。
必要に応じて簡単な操作で何度でも開閉できるので、機器の組み⽴てやメンテナンス作業が効率的になります。

家具や建築分野では、キャビネットやフレーム、パネルの接続・組み⽴てに利⽤され、産業機器分野では産業機器のほか、船舶、⾞両など⾼い耐久性と信頼性が求められるシーンで多く活⽤されます。適切な部品の選定により、安全性や耐久性が⼤きく向上します。

カタログに記載のファスナーの「許容荷重」とは、ファスナーが耐えることのできる引っ張り荷重のことです。安全に使⽤できる最⼤の荷重を指します。
図のような条件で、⽔平⽅向に⼒（P）を加えて可動側を引っ張ることで、ファスナーの許容荷重を算出しています。

安全に使⽤するためにも、許容荷重範囲内の製品をお選びください。
過荷重は製品破損の原因となります。

ファスナーの許容荷重

レバー付ファスナーとはパッチン錠・パチン錠・スナップ錠・アームキャッチとも呼ばれ、レバー操作で扉を筐体に引き込み、締結します。
⼿動で簡単に開閉できるため、頻繁に利⽤する場所や、素早いアクセスが求められる機器に最適です。

スガツネ⼯業のレバー付ファスナーは、許容荷重のバリエーションも豊富で、ステンレス鋼製で強⼒締付できるものや、軽量な⼩箱向け、施⼯後に調節ができるものなど、使う場所や⽤途によってお選びいただけます。

装置表⾯など平⾯へ取り付けます。

掘り込んで取り付けるので、装置表⾯への出っ張りが少ないです。

L字形で、筐体のコーナーに取り付けられます。

筐体の内コーナーに取り付けられます。

パネル⽤締結部品とは、蓋やパネルを筐体に締結するための⾦具を指します。
スガツネ⼯業では、プラグの頭を押すだけで施錠・解錠が可能なカムロックファスナーをはじめ、ねじ・ナット・ワッシャ不要のジョイントファスナーなどをご⽤意しています。

ファスナーとバンドを組み合わせたものです。誤操作を防ぐシーリングピンに適応しているタイプもあります。

ねじ1本でアルミフレームを簡単に締結できる製品です。ジョイントシステムPJ型はナットが不要で、事前の位置決めも不要なため、作業時間が短縮できます。

パイプクランプとは、パイプに対して、機構部品やパイプ同⼠を取り付けしやすくする部品です。モニターをはじめ、医療機器などさまざまな機器を取り付けられます。

詳細: 掛け代（ファスナーの締め込み量）を調節できる機能を持つファスナーは、取り付け後でも、締め込みの強さや操作⼒を⾃由に調整でき、設置場所や状況に応じて最適な固定⼒にできます。
⼨法やクリアランスが微妙に異なる箇所でも、均⼀な締め付けが可能です。また、簡単な操作で再調整ができるため、メンテナンスの頻度が⾼い設備や機器にも最適です。