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設計者・部品選定者なら知っておきたい【照明・LEDライト】の基礎知識

設計者・部品選定者なら知っておきたい
【照明・LEDライト】の用語と基礎知識

照明やLEDライトを選定する上で欠かせない専門用語や基礎知識をご紹介します。

光と色の基礎知識

電磁波の種類と可視光線

電磁波は、周波数によって上のように分かれています。
光(可視光線)はこの電磁波の一部で、波長は380nm(ナノメートル)∼780nmにあたります。その他の波長は目で見ることはできません。
太陽など身の回りの光は無色に感じますが、プリズムに光を通し波長ごとに分けると、いろいろな光が重なり合っていることが分かります。
光の波長によって、色だけでなく明るさの感じ方も違います。同じエネルギーの光でも、黄色や緑の光に比べ赤や青は暗く感じます。最も明るく感じるのは、波長が555nmの黄緑色の光と言われています。

光の三原色(RGB)
光の三原色を3つ混ぜると、白色の光になります。光の色は、この三原色の合成でできています。

色温度が高く青っぽい色の光は紫が多く、赤が少ない光で構成されています。

色温度が低く赤っぽい色の光は赤が多く、青が少ない光で構成されています。

白っぽい光は、光の三原色がバランス良く構成されています。

色温度と黒体

ある物体を加熱すると、その物体を構成する粒子が振動し、その振動エネルギーが放射エネルギーとして放射されます。(黒体放射)
入射した放射を完全に吸収する温度放射体(仮想物体)を「黒体」と呼びます。この黒体を加熱するとイラストのように深赤、赤、橙、黄、白、青白、青と変化します。
ある自然光と等しい色度を持つ黒体の温度を色温度といいます。
例えば光の色3000Kは、黒体を3000Kまで加熱した時の黒体の色と同じということです。

光源と平均演色評価数(Ra)

※3波長域発光ランプは、光の3原色であるR・G・Bの3つの波長に光を強く発光させ演色性を向上させている蛍光灯。色がくっきりとキレイに再現でき、人の目が明るさを感じる度合の高い波長にも光を分布させ、明るさを向上させている。

光源の色によって対象物の色は違って見えます。これは、光源によって分光分布(波長ごとの分布)が違うからです。上の6つの分光分布は、代表的な光源のものです。光源によってどの波長が強くどの波長が弱いかがそれぞれ違うので、照らされた対象物の色もそれぞれ違って見えます。例えば、洋服の色がお店で選んだ時と、屋外や家とで違って見えることがあるのはこのためです。このように、光源によって照らされた色の見え方が変わって見える性質を、演色性といいます。
演色性を表す単位として、平均演色評価数Ra(アールエー)があります。色の再現の忠実度を表した指数で、100に近いほど演色性が良いとされます。基準光源と試料光源とで規定の8色の色のずれを評価し、この8色のずれの平均値です。ただし、色温度の高低差により基準光源が異なるため、色温度差のあるランプ間でRa値のみの比較はできません。Raは色の再現の忠実度であって、主観的な色の見え方の好ましさを示すものではありません。

光源の違いと見え方の違い

上図は、同じりんごを2つの光源で見た場合の見え方の変化を表したものです。
りんごそのものが持つ分光反射率と、光源を当てた後の分光反射率とを比べると、光源に影響を受けていることが分かります。

色度図

Yxy表色系は、C・E色度図とも呼び、C・Eが定めた基本的な表色系です。
絶対的な色を記述する際に用いられ、左側の図に示される領域で色を示します。
これが目で見られるすべての色領域とされ、xyが色度を表し、Yは面に対し垂直軸側の明るさを表します。
外周に近いほど彩度が高く中心部は無彩色となり、周辺部は純色を表し、外周の曲線部分では左下のブルーから右下のレッドまでの波長の順にならんでいます。

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